20071110_154318 Photo by tomhe
自分の子どもが赤ちゃんの時、いつになったら話し始めるのか、やきもきしたことはありませんか?
私の子どもは今6歳と3歳なのでもうちゃんと話しますが、まだ小さかったころは同じ月齢の子どもが話しているのを見て「ウチはいつなんだろう?」と思った覚えがあります。
そんな疑問に答えてくれる本がありました。
育児の意外な新事実
この本は、ニューヨークタイムスやウォールストリートジャーナルなどに寄稿しているライターである著者が、最新の研究結果を元に、これまでの育児の常識が当てはまらない事例を10個紹介しています。
今回はその中から、私が特に意外だと思った、幼児の言語獲得についての研究結果を紹介します。
言葉をたくさん聞かせればいいのかと思ったら、そうではなかったのです。
言葉のためにはたくさん言葉を聞かせればいい?
赤ちゃんは、早いと1歳くらいから言葉を話し始めます。
言葉の習得には、「たくさん言葉を聞かせることが重要だ」と耳にしたことはないでしょうか?
私もその通りだと思っていて、子どもがまだ小さかったころは意識的に話しかけるようにしていました。
ところが、ただ言葉を聞かせるだけではダメだったのです。
教育DVDは効果なし
この実験に使われたのは教育DVD。DVDの中ではたくさんの言葉が話されているので、それを見せていれば言葉の発達に効果があるのかと思っていたら、DVDを見せずに直接話しかけられていた子どもに比べて、話せる語彙が少なかったというのです。
どうやら赤ちゃんは、耳から入ってくる音だけでは、それを言葉と認識できないようなのです。
最低限必要なのは人が話していることが子どもに見えること。唇の動きと音がリンクしていることに意味があるのです。
赤ちゃんの発声にどう対応するか?
さらに別の研究により、赤ちゃんの言語の獲得に重要なのは全く別のポイントであることが分かりました。
それは、
「赤ちゃんの発声に答えてあげること」
だったのです。
生後9カ月の時点で、赤ちゃんの仕草に即座(5秒以内)に反応した母親に育てられた子どもは、その後の語彙の獲得がめざましく、即座に反応しなかった場合に比べて発達が6カ月も進んでいたと言うのです。
この場合の反応とは、赤ちゃんが何かを見つめてモゴモゴ言っている直後に「それは◯◯だよ」と話しかけてあげたり、スキンシップを取ったりすることです。
赤ちゃんには、自分が音を出すことによって周りが反応してくれるのが驚きなんでしょうね。
他にも面白そうなものがたくさん
この本には他にも育児でよく聞く「あるある」ネタをひっくり返してくれる研究結果がたくさん収められています。
以下に目次を引用しておきますので、気になる方はぜひ読んでみてください。
- はじめに 子育て法の多くは逆効果!
- 第1章 ほめられる子どもは伸びない
- 第2章 睡眠を削ってはいけない
- 第3章 触れ合いを増やしても、差別はなくならない
- 第4章 子どもは正直ではない
- 第5章 IQは生まれつきの能力ではない
- 第6章 きょうだい喧嘩を、叱るだけではいけない
- 第7章 親との対立は、絆を強めるため
- 第8章 頭より、自制心を鍛えよ
- 第9章 子どもの攻撃性はマイナス要因ではない
- 第10章 言葉を覚える早道を誤るな!
- おわりに 大人の視点で子どもを見てはいけない
今回の「ココロ」動いたポイント!
- 言葉の習得には聞くだけでは無意味!
- 赤ちゃんの発声への反応が大事!
以上、よっしー(@yosshi7777)でした。
明日も「ココロ」動く1日を!