ものごとを何でもポジティブに考えていれば、夢も叶えることができるなんて考えていないですか?
実はポジティブ思考をするだけじゃうまくいかないことが科学的に分かっちゃったんです。
じゃあどうすればいいんでしょう?
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ポジティブ思考だけだと行動できない
夢を叶えるには、その夢が叶ったことをありありとイメージして、それが現実であるかのように味わうのがいいと言われます。
ところが、ポジティブなイメージを持つだけではダメだと科学的な実験で明確に否定されてしまいました。
ポジティブ思考をするだけでは、夢が叶ったような錯覚をしてしまって、叶えるために必要な行動が実行できないんです。
この研究者たちは、夢を叶えるための行動を実行するためにはどうすればいいのか探りました。
その結果生み出された、夢を叶えるための行動を加速させる方法が「WOOP」です。
WOOPってなに?
WOOPとは、英単語の頭文字の略で、それぞれ
- W(Wish):願い
- O(Outcome):結果
- O(Obstacle):障害
- P(Plan):計画
を表しています。
叶えたい夢があるときは、これを順番に実行していけばいいんです。
それぞれもう少し詳しく説明しましょう。
W(Wish):願い
何か叶えたい願いを決めます。
ここでのコツは、大きくても小さくても、心の底から叶えたいものを選ぶこと。
後でも出てきますか、深層心理にはたらきかける方法なので、アタマだけで考えたものではダメです。
そしてもうひとつは、多少困難だとしても実現できそうだと思えるものを選ぶこと。
叶わないと思ってしまっているものに対しては、逆に行動できなくなってしまいます。
ここでは例えば「ぐっすり7時間眠る」にしましょう。
O(Outcome):結果
ここではWで設定した願望が叶ったときの望ましい結果を考えます。
先ほどの例では、「朝とてもスッキリして起きる」となります。
そしてここで、願いが叶って望ましい結果が得られたときのことをじっくりイメージしてポジティブな気分を味わいます。
O(Obstacle):障害
さて、ここでWOOPの大事なところ、ネガティブなことが出てきます。
願いを叶えるときの障害になりそうなことを具体的に考えます。
例では、「夜中目が覚めてしまったときに、ついスマホでSNSを見てしまう」となります。
そしてこの障害が自分に降りかかったとして、このことをリアルにじっくり想像します。
P(Plan):計画
最後は、その障害に出会ったときに、どんな行動をするか、「もし(障害に出会った)ら、◯◯をする」という行動計画を作ります。
例では、「もし夜中に起きてしまったら、そのまま目を閉じている」となります。
以上がWOOPの4ステップです。これを頭の中で考えたり、紙に書き出したりします。
WOOPがなぜ効果的なのか?
ここまでだけだと、たったこれだけで夢を実現するための行動がなぜ促されるのか信じられないのではないでしょうか。
WOOPがはたらくメカニズムはまだ詳しく分かっていませんが、望んだ願いを叶えるために、障害を克服する必要があると潜在意識に刷り込むことができるようです。
潜在意識に刷り込むことができれば、なぜだか分からないけど行動したくなってしまう、という信じられないようなことが起こります。
実生活でも役に立つ
さらにこのWOOP、実験で効果があっただけではなく、実生活でもいろいろな人が使って効果が出てきているんです。
これを使いこなすためのアプリも出されています。
で、このアプリを使って実際に役に立つかどうか自分で試してみました。
びっくりする結果になったんですが、それはまた次回。
まとめ
夢を叶えるためにポジティブ思考をするだけでは逆効果だったという結果もおどろきですが、これを見つけた研究者たちはそれを発展させて行動を促すWOOPという方法を考え出しました。
実験結果をもとに現実の課題にも応用できるような方法を生み出せるというのは本当にすばらしいことです。
今回の内容は、以下の本の要約。
成功するには ポジティブ思考を捨てなさい 願望を実行計画に変えるWOOPの法則 ガブリエル・エッティンゲン 講談社 2015-06-10
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前半の実験のパートは少し読みにくいかもしれませんが、WOOPの説明が始まる6章以降だけでもいいので、ぜひ読んでください。
最後に、この本のことを教えてくれた以下の記事に本当に感謝です。
ガブリエル・エッティンゲン 著/成功するにはポジティブ思考を捨てなさい 願望を実行計画に変えるWOOPの法則【書感】ポジティブ思考は夢や願いをかないにくくする? | 風の森遊
この記事はSLPRO X for iPhoneを使って書きました。