【主食をやめると健康になる by 江部 康二】低炭水化物ダイエットは人間本来の食生活を活かしたものだった


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ダイエット、成功させたいですか?

ゴマだココアだ黒豆だリンゴだと、過去さまざまな食材がダイエットに効くと取り上げられ、そして消えていきました。

そんなうちのひとつだと思っていたのが低炭水化物ダイエット。

これも数多あるうちのひとつだろうと思っていたのですが、ある本を読んで認識が改まりました。

注意
ここで紹介している低炭水化物ダイエットまたは低糖質ダイエットは、賛否両方の意見がある方法です。
実施するのであれば、本やネットでその両方の意見や注意点を知ってから始めることを強くお勧めします。

炭水化物と糖質の違い

まずは言葉の説明を。

炭水化物とは
糖質+食物繊維
のことで、炭水化物量と糖質量は比例しているため、ほほ同じものと考えて問題ないです。

つまり、低炭水化物ダイエット=低糖質ダイエットと言えます。

体の中の糖質

糖質とは、タンパク質、脂肪とともに人間の体を作る3大栄養素のひとつで、おもに肝臓や筋肉に蓄えられています。

その主な役割は、天敵に襲われた時などの緊急時に用いられる非常用エネルギーです。

必要な時に即座に使える代わりに、体内に貯蔵できる量がとても少なく、体重50kgの人で250g、カロリーにして1000キロカロリーくらいしかありません。

フルマラソンでは糖質に頼った走りをしていると、ゴールにたどり着く前に枯渇してしまうくらいです。

ただ、この少ない量の糖質でも、はるか昔には食事から必要量をまかなうのは困難でした。

糖質は貴重なものだった

農耕が始まる前、狩猟採集で暮らしていた人間にとって、果物や木の実からごく稀に手に入る以外、糖質はほとんど口に入ることはありませんでした。

たまに体内に取り入れられた糖質は、すぐに使われない場合は脂肪として蓄積されます。

脂肪は体内で貯蔵量に制限はないため、その後飢餓になるかもしれない人間にとって、その時に不要なエネルギーを脂肪として貯蔵しておくことは非常に重要です。

当然食事からだけでは必要量の糖質を得られないこともあり、その場合は糖新生と呼ばれるやり方で体内の脂肪を分解して作り出します。

つまり、糖質を食事から摂取することは必ずしも必要ではないのです。

大量の糖質は想定外

以上から分かるように、もともと糖質は食事からほとんど手に入らないため、人間の体は大量の糖質を処理できるようにできていません。

ところが、現代の人間は処理できないにも関わらず大量の糖質を摂るようになってしまったので、余分な糖質を摂るたびに脂肪が蓄積され、肥満になってしまうのです。

また、糖質を摂取すると即時に体内で放出され、脂肪合成や食欲を制限するホルモンであるインスリンも、大量の糖質を摂取することに適応できておらず、食事のたびに濃度が上がり、その経路が働き続ける結果、次第に働きにくくなってしまいます。

この状態がインスリン抵抗性の2型糖尿病です。

こうした事態を避けるためには、糖質の少ない人間本来の食生活をした方がよい、というのが本書の主張です。

糖質を制限して健康になる

この本の著者は、京都にある高雄病院の理事長である江部康ニさん。

高雄病院で糖尿病患者の入院食として用いられているのが糖質制限食です。

糖尿病ではカロリー制限した食事が用いられることが普通ですが、カロリーを制限するために食事中の脂質を減らす結果、糖質の割合が増えてしまい血糖値が上がってしまう結果になってしまいます。

糖質制限食では主食、特に白米を制限してその分おかずを増やし、必要カロリーを補います。

すでに1,400人以上に適用して効果があるそうなので、信頼できるものと言えます。

この本では他に、糖質制限食の具体的なメニューや食べられる食材リスト、よくある疑問などが書かれています。

低炭水化物ダイエット、低糖質ダイエットに興味がある方は、まずは読んでみることをおすすめします。

今回の心動いたポイント!

  • 低糖質食は人間本来のもの!
  • うまく取り入れて健康に!

以上、よっしー(@yosshi7777)でした。