38.0 °C – digital display of human body temperature Photo by quapan
あなたは自分の平熱を知っていますか?
私は、大体36.5℃?くらいにしか把握できていませんでした。
そして、体温なんて風邪を引いてなければ一定なんでしょ?とも思っていました。
ところが、体温は狭い範囲ではかなり変動していて、しかもその変動によって免疫力やホルモンの働きがものすごく変わってくるのです。
その仕組みを説明した本が非常に面白かったので、その内容を紹介します。
体温が1℃違うと体調が全く変わる
まずは本の紹介を。
健康な人の平熱は、
36.5℃〜37.1℃。
狭い範囲ですが、体温はこの中でかなり変動しています。
ただ実際にはこれよりかなり低い、平熱が35℃台の方もかなりいます。
この体温の変化を甘く見てはいけないのです。
実は、体温が1℃下がるだけで免疫力は30%も減ってしまいます。逆に1℃上がると、免疫力は何と500〜600%にもなります。
体温が低いと、それだけで風邪などを引く可能性が圧倒的に高まるのです。
なぜこんなに大きく変わるのでしょうか?
血流がすべて
体温の変化によって大きく影響受けるのが血流です。
体温が上がると血管が広がり、血流がよくなります。血流がよくなると、白血球を始めとした免疫細胞が体のすみずみにまで素早く到達することができるようになります。また、細胞の栄養になる血糖も体に十分に供給されます。
また、人間の体内で働く酵素は37℃台で最も活性化するものが多いため、体温が上がると酵素活性も高まります。
ストレスで低体温になってしまう
では、そもそもなぜ低体温になってしまうのでしょうか?
その原因はストレスです。
ストレスを感じると、脳の視床下部がそのシグナルを受け取りますが、この視床下部は自律神経の調節も行っています。
自律神経は交感神経と副交感神経に分かれますが、ストレスがかかるとこのどちらかが過剰に刺激されてしまいます。
交感神経が刺激されすぎると、
リンパ球のひとつである顆粒球が増加しすぎる→活性酸素が増える→血液が酸化→血液ドロドロに→血流悪化
のように進み、その結果体温が下がります。
また、この血液の酸化は、副腎から出るコルチゾールというホルモンで回復するのですが、このコルチゾールの分泌もストレスがかかり過ぎると止まってしまいます。
一方、副交感神経が刺激されすぎると、血管が拡張して血流が増加し、一時的に体温が上がります。
ただそれが行きすぎると、広い川の流れが緩やかなように、血液もゆっくりと流れ、その結果体温が上がらなくなってしまいます。
このように、ストレスが原因となる様々な要因で体温が下がってしまうのです。
体温を上げるには…
では、体温を上げるにはどうすればよいのでしょうか?
一時的には、白湯を飲む、風呂に入る、運動をするなどして上げることができます。この本では、これらの方法を使って1日1回体温を上げる機会を持つことを勧めています。
これだけでもある程度の効果はありますが、できれば恒常的に体温を上げたいですよね。
そのためには基礎代謝を上げることが重要です。
基礎代謝は筋肉量に比例して上がります。つまり、筋肉を鍛えて基礎代謝をあげれば体温は高くなるということです。
ただ、鍛えると言っても、筋トレをしてムキムキになる必要はありません。
体温を上げるために必要なのは、脳から筋肉への神経の経路を鍛えること。
そのためには、負荷は軽くてもいいので、自分の筋肉が発揮できる最大限のスピードで筋肉を動かすことが効果的です。
ベンチプレスであれば少し軽いものを最大限のスピードで上げたり、ランニングであれば距離は10mでも20mでもいいので全力でダッシュするなどです。
まずは現状把握から始めます
ここまでざっと内容を紹介しましたが、私にとってはかなり驚きの内容でした。
体温を高く維持するためにも、まずは自分の体温を毎日測って、平熱を把握することから始めることにします。
今回の心動いたポイント!
- 体温はストレスでかなり変動する!
- 体温の変化で免疫力に大きな違いが!
- まずは自分の平熱を知ろう!
以上、よっしー(@yosshi7777)でした。
自律神経についてはこちらの本がオススメです。
書評も書いてます。