Landmark on Empty Road Photo by Islxndis
「嫌われる勇気」で昨年大きな話題になったアドラー心理学。
書いてある内容は当たり前なことばかりではないか、という声を聞くことがあります。ではアドラー心理学のいったいどこがすごいのでしょうか?
今回は、アドラー心理学の本を読んで感じたことを紹介します。
アドラー心理学のエッセンスを分かりやすく
読んだ本はこちら。
この本はアドラー心理学のエッセンスを100の言葉に分けて、それぞれを解説している本です。
ひとつひとつの言葉と解説が簡潔にまとまっているので、とても読みやすい。
この本の感想で「新しいことが書かれていない」というものを見ました。
そう、内容は一見当たり前のようなことばかりなのです。
アドラー心理学の意義
アドラーのすごいところは、「自己啓発の父」と呼ばれるほどに今の時代に通用する原理を、1番最初に網羅的にまとめたところにあります。
アドラーが生きていた時代は今から100年ほど前。当時はフロイトやユングの理論が全盛でしたが、それらは現代では生きる指針になるようなことはありません。
一方アドラー心理学は、デール・カーネギーの「道は開ける」や7つの習慣、選択理論、私が今勉強しているビリーフシステム理論など、現代で言われている自己啓発の類は元をたどるとほとんどがここに行き着きます。
この本の中では、こんなエピソードが紹介されています。
アドラーの講演を聞いた聴衆が言いました。
「今日の話はみんな、あたりまえの話(コモンセンス)ではないか?」
アドラーは答えました。
「それで、コモンセンスのどこがいけないのか?」
アドラーが生きていた時代にはあまり理解されなかったようですが、今の時代にこれだけ適応範囲が広い、統括した理論を作り上げたことこそ彼の功績なのです。
心から納得できないことにどう対処するか
アドラー心理学では、例えば以下のようなことが言われます。
- 自分の性格(ライフスタイル)は自分の意思で決めたもので、いつでも変えられる
- 他人の課題に踏み込まず、自分の課題に他人に踏み込ませない(課題の分離)
- 刺激と反応の間には認知があり、どう反応するかは自分次第
- 感情は排泄物なので、コントロールしようとしても無駄
これらは頭では「なるほど」と思えるところばかりです。心から納得できれば生きていく上で役に立つことばかりです。
ただ実際は、頭ではそうすればいいと分かっていても、心から納得できないこともたくさんあります。このような場合、深層心理に何らかのブレーキ(ビリーフ)が隠れていることがあります。
こうなってしまうと通常のアプローチでは対処することができません。このような場合でも、例えばバイロンケイティワークという方法を使って、この認知を変えることができます。
頭で分かってるだけではダメ!人間関係のストレスのほとんどを解消できる方法
この方法では、自分が納得できないことを取り上げ、それを立場を変えてみたり、逆の意味にしてみたりして客観視することによって、自分の感情との間に距離を作ることができます。
アドラーから進んだところでは、深層心理の課題を解決する方法も出てきているのです。
できることだけでもやってみよう
頭で理解して実践できる部分だけでもアドラー心理学の考え方が身に付けば、生きていくのがとても楽になります。
まずはこの本を読んでみて、できるところから変えてみてはいかがでしょうか。
以上、よっしー(@yosshi7777)でした。
明日も「ココロ」動く1日を!