今回紹介する本は、「覚り」の道の歩き方。
何やら気になるタイトルですよね。
読んで感じたこと
堀澤祖門さんは天台宗の僧侶。非常に厳しい修行をしたのですが、それでも覚りには到達できません。
一方の阿部敏郎さんはある日突然覚りを経験します。
覚るのには修行もいらず、誰でもいつでも経験することができるというのは新鮮でした。
読書メモ
著者
- 阿部敏郎さん。元ミュージシャンで、覚り体験をしてからはその体験を伝える活動をしている。
- 堀澤祖門さん。京都三千院門主。天台宗の僧侶。厳しい修行の結果覚り体験をした。
- 覚りは特別なものではなく、誰でもができる。修行をしても覚れないし、不要。
- 覚りのことをお題目ではなく実感を持って語っているので、ちゃんと伝わる。
- 仏教は「人間による覚り体験の宗教」、他は「神による教えの宗教」
- 色即是空の話。最初の色の世界は「実有(じつう)」。空を見てから色に戻ってきたら「仮有(けう)」となる。十牛図の9番目と10番目。
ティク・ナット・ハンの教え
- 誕生と死、存在と非存在を含むあらゆる概念を吹き消したところが覚り。
- 我々は波のようなもの。個々の波は「その個としてのいのち」を生きているが、同時に「水のいのち」も生きている。波は「色」水は「空」。波に実体はない。
まとめ
覚りが身近に感じられるのは非常によかったです。
ただ、覚りとはどういうものか、覚ったらどうなるかは書いてあるけど、どうやったら覚りに気づけるかについてはもの足りない印象を受けました。
覚りがどんなものか知るにはオススメな一冊です。