Sleeping Photo by RelaxingMusic
春眠暁を覚えずと言いますが、ちゃんと睡眠のリズムは整っていますか?
不規則な生活を続けると、どうしても狂ってきてしまう睡眠リズム。
今回は、朝昼夕それぞれ5分の行動で、乱れた睡眠リズムを整える方法を紹介します。
起床後の時間がポイント
この方法はとてもシンプル。
- 起きて4時間後までに5分間光を浴びる
- 起きて6時間後に5分間目を閉じる
- 起きて11時間後に姿勢を整える
たったこれだけ。
ただ、それぞれにそうするだけのちゃんとした理由があります。
光を浴びてメラトニンを調節
Light Bulb Photo by jnpoulos
まずはひとつめの説明。
人間の体内時計を司っているのは、脳にある視交差上核というところ。マスタークロックと呼ばれていて、ここがちゃんと働かないと体内時計が機能しないことが知られています。
視交差上核は様々な体内時計の調節をしていますが、そのうちの1つがメラトニンの分泌調節。
メラトニンは体内濃度が高まると眠気を誘発する物質。日中は濃度が下がり、夜に高まることが知られています。
視交差上核が暗くなったと認識すると、松果体という場所にメラトニンを作るように命令を出します。
そして翌朝、視交差上核が再び光を感知すると、松果体からのメラトニン分泌を止めさせます。
この調節が起こるのは起床後4時間後まで。なので毎朝、5分でいいのでしっかり光を浴びることが必要になります。
視交差上核が感知できる光の強さは、曇った日の窓際くらいの明るさで十分。自然光には十分な光の強さがあります。
眠くなる前に手を打つ
daisy II Photo by Shandi-lee
続いて2つ目。
私たちの体は、脳の働きを保つために、起きて8時間後と22時間後に眠気が起こるようにできています。
午前6時起床の人であれば、8時間後は午後2時。まさに昼食後の会議が眠い理由がここにあります。
ただ、たとえうまく時間が取れたとしても、この8時間後に睡眠を取るのはおすすめできません。この時間が眠気のピークなので、この時間に寝てしまうとピークが後ろにずれてきてしまいます。
そこでおすすめするのが、起きて6時間後に5分でいいので目を閉じること。
眠気がピークを迎える前に眠気の元になる物質を減らしておけば、あの昼食後の強烈な眠気が軽減されるのです。
筋肉を動かして体温を上げる
Venice Muscle Beach Photo by RightIndex
そして最後は夕方。
人間の睡眠リズムと深い関わりを持っているのが深部体温。人間は、深部体温が高いほど活発になり、逆に低くなるほど眠くなります。
この深部体温リズムはずれにくいのが特徴。一晩夜更かししたくらいではずれませんが、それが続くとだんだんずれてきてしまいます。ずれにくいだけに、いったんずれると戻すのが大変。
なのでこのリズムをできるだけ一定に保つようにすれば、睡眠リズムも崩さずに保つことができます。
このため、起床から11時間後の深部体温のピークに合わせて体温を上げるようにすればよいのです。
具体的には筋肉を動かすようにします。
ただ、6時起床の人であれば11時間後は午後5時。仕事中の人も多いでしょう。
仕事中でも筋肉を使うために有効なのが姿勢を良くすること。
背中の筋肉には体温を上げてくれる遅筋がたくさんあるため、効率的に体温を上げることができるのです。
肩甲骨を下げ、肛門を締めることを意識して5分。これだけでも体温が上がります。
ここでしっかり体温を上げておけば、寝る頃には深部体温が下がり、すんなり眠ることができます。
睡眠専門の作業療法士のことば
今回紹介したのは、作業療法士である菅原洋平さんのこちらの本からの抜粋。
睡眠について、非常に分かりやすく簡潔にまとめられています。
さらに役に立ちそうなのが、巻末にある不眠の症状ごとにまとめられた対処法。寝付けない、途中で起きてしまうなど、実際に臨床で使っているものをもとにしているだけに効果が高いでしょう。
実践してみた
早速私もやってみました。
1番効果を感じられたのが目を閉じるところ。
私の場合だいたい午前5時くらいに起きているので、6時後は午前11時。
それまでは昼ご飯の後に昼寝をしていたのですが、短い時間しか寝ていなくても、その後ボーッとしてしまうことが多かったのです。
それがこの方法を試してからは、昼寝しなくても問題なく過ごせるようになりました。
うまく眠れなくて悩んでいる方はもちろん、自分は問題ないと思っている人にもぜひ1度読んでもらいたい本です。
以上、よっしー(@yosshi7777)でした。
明日も「ココロ」動く1日を!