【自己治癒力を高める医療 by 小西康弘】病気になる原因。ストレスよりさらに上流にさかのぼる

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私たちが何か病気になった時、病院で治療するとともに、その原因を取り除くように言われることがあります。

例えば糖尿病の場合、薬を飲んで症状を抑えるのと同時に、食事を変えて血糖値を上昇させないようにします。

ところが現代医療がやるのはここまで。病気になるまでにはさらに上流があったのです。

病気は川の流れの下流

病気になるまでのプロセスは川の流れのように、上流、中流、下流の3つに分けられます。

下流は病気そのもの。中流は病気になる手前で自己治癒力が働かなくなってしまうこと。上流は自己治癒力を低下させてしまうようなストレスや心の働きです。

そして病気を根本的に治すためには、下流で起こった病気に対症療法をするだけではなく、中流や上流の機能低下にも働きかけて、統合的に治療していくことが必要なのです。

上流にビリーフがある

この本を読んでいて1番驚いたのが、上流にある心の働き。

自己治癒力を担う免疫機能や自律神経をコントロールしている間脳や脳下垂体は、ストレスにより大きな影響を受けます。

このストレスを取り除けば自己治癒力も回復するのですが、ただ物理的に取り除いてもうまくいかないことがあります。

例えば、仕事のし過ぎによるストレスから暴飲暴食を重ねて肥満になり、最終的に糖尿病になってしまったケース。

このような場合、ストレス源になった仕事を休ませるだけでは一時的な回復にしかならず、仕事を再開すると、また過度に働き過ぎてしまうというようなことがあります。

この時、「自分は働かないと認められない」というような否定的な自己認識を持ってしまっていることがよくあります。働いていないと不安になってしまうのです。

そのため、カウンセリングで背後にある自己認識を改めると、自己治癒力が戻り、病気そのものか回復してしまうこともあります。

「否定的な自己認識」とは、このブログで何度も紹介してきたビリーフそのもの。

ビリーフは心だけではなく、体の病気の原因にもなりうるのです。

実際の治療に使われている

今回紹介した話はこちらの本からの抜粋。

自己治癒力を高める医療: 病気になるプロセスに寄り添う小西康弘 創元社 2014-01-22
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この本の著者は大阪にある病院「小西統合医療内科」の院長である小西康弘さん。

小西統合医療内科

本の中でも、乳がんや繊維性筋痛症といった難病がカウンセリングにより治った例も紹介されていますし、小西さんのブログでもそのような例が多数紹介されています。

ドクター小西の『統合医療情報局』

以前このブログで紹介した栄養療法的な治療もされていて、まさに上流から下流まで、統合的に治療をされています。

本やブログを読んで感じるのは、小西さんの「優しさ」。個別の状況をその都度しっかり見ているなあと感じます。

こんな風に優しく患者を見てくれる医者が増えればいいなあ、と素直に思いました。

現代医療の問題点にひとつの答えを与えてくれる本です。ぜひ読んでみてください。

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