【ジョコビッチの生まれ変わる食事 by ノバク・ジョコビッチ】世界一のテニスプレイヤーがベストコンディションを保つために変えた「食事」とは?

ノバク・ジョコビッチというセルビア出身のプロテニス選手を知っているでしょうか

2014年7月から現在まで世界ランキング1位に君臨し、グランドスラム8回優勝、ワールドツアーファイナル3連覇中など、今最強のプロテニスプレイヤーです。

現在は圧倒的強さを誇る彼の秘密は驚くべきところにありました。

内戦の中で鍛えられた強靭な精神力

彼はまだテニスを1度もやったことがない6歳の時に、サンプラスがウィンブルドンを制覇した姿を見て、自分もそうなるんだと心に誓います。

その後練習を始めてメキメキ頭角を現しますが、その彼をセルビアの内戦が襲います。

空爆にさらされながら、毎日その日の練習場所を探しながらさまようような生活をします。そのような中で育ってきた結果、彼は強靭な精神力を身につけることになります。

厳しいトップの世界

ただしそれだけで勝ち上がれるわけでは無いのがプロテニスの世界の厳しさ。

実際彼も世界ランキング3位まではいきますが、当時の世界のトップ、フェデラーとナダルには遠く及びません。

その頃の彼は疲れやすく、1回優勝しても次の試合では途中で体調が悪くなって倒れたり、棄権してしまうこともしょっちゅう。

彼にとっての最悪の思い出は2010年の全豪オープン。準々決勝のツォンガ戦で途中まで調子よく試合を進めますが、突然いつもの体調不良が出てしまい、最後はダブルフォルトであっけなく敗戦してしまいます。

それから1年半で、彼は別人のように変身を遂げます。

別人のように変化

戦った51戦中なんと50戦に勝利。グランドスラム制覇はもちろん、世界ランキング1位にもなりました。

彼はたった1年で別人のような強さを身につけたのですが、この圧倒的な結果は何から得られたのでしょうか。

彼が変えたことはたったひとつ、食事です。

2010年の全豪オープンの屈辱的な敗戦の後、彼はひとりのセルビア人栄養学者に出会います。

その栄養学者から、彼は「グルテン不耐症」ではないかと告げられます。

グルテン不耐症とは、小麦に含まれる粘り成分のグルテンを体内でうまく消化できずに、喘息や関節炎、心臓病など様々な悪影響が出てしまう病気。欧米では全人口の10%くらいがこの病気を持っていると言われています。

パンが主食の欧米人にとってのグルテン不耐症は、日本人にとっての米アレルギーのようなもの。当たり前のように毎食食べているので気づきにくいのです。

それを指摘されてジョコビッチが食事からグルテンを抜いたところ、驚くべき変化が現れます。

体の動きにキレが出て、思考ももやがかかった状態が一気に晴れたようだと表現するほどになります。

さらにその後乳製品とグルコース除去を行い、食事を野菜や低脂肪高タンパク食品、などに切り替えます。

彼が行った変化はこれだけです。この変化だけでひとりのテニスプレイヤーの動きが、まるで別人のように研ぎ澄まされたのです。

オープンマインドの重要性

今回紹介したエピソードは、ジョコビッチが自分の食事について書いたこちらの本からの抜粋。

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この本には、今紹介したジョコビッチの変身のエピソードの他、彼が今食べているものやトレーニング方法などがかなり細かく載っています。

この本に書いてある栄養学的記述には、個人的には合っているところも違っているところもあると思いますが、ここではその賛否は問いません。

彼の主張の中で非常に重要なのが、「オープンマインド」でいること。

オープンマインドとは、自分の意見に固執せずに、あらゆる意見を広く受け入れられる姿勢のこと。

例えばグルテン不耐症についても、頭からいい悪いと決めつけずに一旦受け止め、必要があればそれを検証する姿勢を持つことです。

彼は、「自分いろいろ試してきてこの食事にたどり着いたけど、それが必ずしもあたなにも合うとは限らない」という言い方をしています。

われわれの消化環境は、このようは様々な要因によって個人差が非常に大きくなっています。

  • 遺伝的なもの
  • 幼少期に出来上がった腸内細菌の環境
  • 直近に食べたもの

ベストセラー本やテレビの健康番組で取り上げられた方法が、必ずしも自分に合っているかどうか分かりません。

オープンマインドな気持ちで試してみて、効果をじっくり判断していくことが重要なのです。

まとめ

世界で圧倒的トップの選手が、栄養学の重要性について自らの経験を交えて語られる言葉は重みがあります。

これをきっかけに、たくさんの人に栄養学が「オープンマインドで」広まっていってほしいと強く思います。

前半のジョコビッチの半生部分だけでも十二分に読み応えがあります。栄養学に興味がない人にも、むしろそういう人にこそぜひ読んでみてもらいたいです。

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